ほさか栄次のブログ

ほさか栄次のブログです。

議会の常識、世間の非常識かも… 新人議員「台本ある質問」に不満 

議会の常識、世間の非常識かも… 新人議員「台本ある質問」に不満 

非公開の内部規則なぜ

 

 

下野新聞は、以下のように報じた。

 

「一般質問時の執行部との事前擦り合わせは緊張感がなくなる」「非公開の申し合わせが多過ぎる」。下野新聞社が実施した新人議員アンケートでは、7割超が現在の議会について「見直しが必要」と回答

し、問題点や疑問を寄せた。議会特有のルールに全て従うべきなのか-。回答からは戸惑う新人議員の姿が浮かび上がった。

 初当選から2カ月後。6月議会一般質問に向け、参政党の鶴見貴弘(つるみたかひろ)小山市議(30)は質問2週間前に「事前通告書」を議会事務局に提出した。新型コロナワクチンや生活保護を受ける外国人など市の対応を問うべく、大項目と小項目に分けて質問内容を記載していた。

「質問擦り合わせ」で再質問まで執行部把握

 数日後、鶴見氏の携帯電話が鳴った。相手は課長クラスの市職員。「質問の擦り合わせをしたい」。目的は答弁作成のため質問の詳細を把握することだった。結果的に鶴見氏は再質問の答弁まで把握して本番に臨み、準備した文書を読み上げて終わった。

 9月議会も同様で、鶴見氏は「議場で緊張感がなかった。市民が見ても面白くなかったでしょうね」と振り返る。「本来、執行部はどんな質問が来ても対応できるよう準備するべきですよね」と疑問を呈する。

 12月議会も一般質問に立つ予定だが、「せめて再質問の擦り合わせは断ろうか」と迷っている。「私はディベートがしたい。その方が職員も議員も能力が上がるはず」。「台本のある舞台」に立つことへの不満は、日に日に増している。

「女性は節度ある服装」の内部規則

 「女性は節度ある服装とし、カジュアルな服装は着用しないものとする」。6月、小沼光代(こぬまみつよ)足利市議(51)は、市議会の申し合わせを見て驚いた。「個人がTPO(時、所、場合)で常識で判断すればいいことではないか」

 調べると、市議会には他にも細かな内部規則が多くあり、外部には非公開だという。「非公開の理由が理解できない。市民に説明できる内容であるべきだ」

 3人以上の会派を結成しないと議会運営委員会で発言できず、幹事長会議には参加すらできない内規もおかしく感じた。「意思決定に参画できず、決まったことに従うだけになる」と危機感を覚え、8月に無会派の3人で新会派を結成した。

 小沼氏は議員報酬の明細を交流サイト(SNS)に載せるなど、個人での情報発信にも力を注ぐ。「情報公開の一環であると同時に、お金をもらった分仕事をするという意思表明」と話す。

 「同調圧力に屈することなく、おかしいものはおかしいと主張していきたい」。新人だからこそ感じる違和感。議会の常識が世間の非常識になっていないか、今後もチェックしていくつもりだ。

 

【視点】

「一般質問時の執行部との事前擦り合わせは緊張感がなくなる」「非公開の申し合わせが多過ぎる」「3人以上の会派を結成しないと議会運営委員会で発言できず、意思決定に参画できず、決まったことに従うだけになる」との意見について同感。宇都宮市議会も、より開かれた議会になることを望む。