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栃木県、初の公立「夜間中学」設置へ 学び直し支援 市教委と協議進める

栃木県、初の公立「夜間中学」設置へ 学び直し支援

市教委と協議進める


下野新聞は、以下のように報じた。

 栃木県が、義務教育を十分に受けられなかった人の学び直しの場となる「夜間中学」を設置する方針であることが4日、分かった。県内には民間運営の夜間中学が宇都宮市小山市に1校ずつあるが、公立の設置は初めて。県教委は市町教委などと協議した上で今後、設置場所や時期を決定する。

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 同日の県議会一般質問で、阿久澤真理教育長は「学びの場の充実に向け、県立の夜間中学の設置は有力な選択肢。早期に方向性を出していきたい」と述べていた。

 夜間中学は、不登校や外国籍など何らかの事情で中学校に通えなかった人が学ぶ場。2020年国勢調査によると、全国の義務教育未就学者は89万8748人、県内は1万3793人に上る。

 国は教育機会確保法に基づき、夜間中学を27年度末までに各都道府県と政令都市に1校以上設置するよう促している。県教委によると、10月時点で17都道府県が計44校を設置。関東で公立の夜間中学が未設置なのは本県と群馬県のみだが、同県も来年度開校予定という。

県教委は18年に市町教委などと「夜間中学に関する連絡会議」を設置し検討してきた。19年度には外国人を含む県民を対象にニーズ調査を実施。9割が「あったらよいと思う」と回答し、このうち2割が「自分が通いたい」との意思を示していた。

 県内では民間による設置が先行し、21年には宇都宮大教員らでつくる「とちぎに夜間中学をつくり育てる会」が「自主夜間中学」として宇都宮、小山両市に開校した。

 阿久澤教育長は一般質問の答弁で「他県の先進校なども視察し、検討を進めてきた。さまざまな事情から学びの機会を得られない人が増加しており、夜間中学での学びの機会を確保する必要性が高まっている」としていた。

 

【視点】 

 栃木県が初の公立「夜間中学」設置の方針をだしたことが前進で歓迎したい。しかし課題は多い。専門教員の配置、十分な照明や設備、夜の安全な学習環境の確保、仕事や家庭と学習の難しさ、それらを含めた生活、就職支援やカウンセリングなど、生徒の幅広いニーズに応える体制など。県市国の連携、地域社会、企業などの協力体制などが必要。